大阪・南田辺の日本茶専門店・吉田園の焙煎茶で水出し茶をつくる

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水出し茶がブームになっています。水出し茶とお湯出し茶の効能の違い、水出しのつくり方、まちのお茶専門店で買うとなぜ美味しくて身体によいのか、そして意外と安くて地球環境にも優しいということを、大阪の南田辺商店街で大正時代から日本茶専門店を営む吉田園さんに聞いてきました。

もくじ

水出しとお湯出しでは抽出される成分が少し変わり水出しはまろやかに

お茶を水で出すのとお湯で出すのでは効能が少し変わります。お茶の効能となる成分は主に3つあり、抗酸化作用や殺菌作用のあるポリフェノールの一種のカテキン、リラックス効果のあるテアニン、そして番茶や煎茶などはレモン3分の1相当のビタミンC(茶葉10gを約500ccにお湯で抽出)を含みます。

カテキンの成分のうち抗酸化作用や旨味のもとは水でも普通に抽出されます。ただし、お茶独特の苦味や渋みは水出しすると抑えられます。テアニンも同様。つまり、水出しすると渋みを抑えた甘みのあるお茶となります。

カフェインを気にされる方がいるようです。水出しするとカフェインの抽出量も抑えることができます。日本食品標準成分表(2020)によると、ほうじ茶の茶葉15gを90℃のお湯650mlで30秒おいてから淹れた場合に抽出されるカフェインは100ml中20mgです(煎茶は70mg、番茶は30mg)。一方、中挽きのレギュラーコーヒー10gを150mlの熱湯でドリップした場合のカフェイン量は同じく約60mgです。(日本食品標準成分表)。

ビタミンCは水溶性でお湯出しでも成分は壊れません。水出しではなおさら問題なし。ただし、ほうじ茶はビタミンCの抽出量は微量になります。 効用のことを書きましたが、どのような飲食物も摂取する場合は適量が大事ですね。続いて水出しの方法です。

水出し茶の入れ方とポット、おすすめのお茶

ここでは、吉田園さんのアドバイスで我が家が実践している方法をお教えします。

①水出ししたい茶葉を用意。我が家では、ほうじ茶を使うことが多いです。水出しのポットはコーヒーサーバーを使っています。そこに水道水を注いでおきます。水道水の是非は後ほど。

②茶葉を市販の小さなフィルターに大さじ1杯(5g)いれます。水は1リットル程度。1時間もすれば抽出されます。

③1時間以上抽出させても成分濃度はほとんど変わりません(茶学術研究会公開セミナー)。

④リユースしているペットボトルに移して職場へ。残りはピッチャーグラスにいれて冷蔵庫に。

下の写真は水出し茶の人気に火をつけた「水出し茶用フィールター付きボトル」。ガラス製のタイプ(750ml)と、最近はプラスチック製で容量も多いタイプ、マイボトルタイプも登場しています。

水出し茶に使う「水」と「お茶」のこと

水出しする「水」は、水道水でも購入した水でもどちらでもよいのですが、ペットボトルのゴミを出さないように我が家では水道水を使っています。自宅はマンションの4階で、大阪市から送られてきた水道水を貯水槽を使わずにポンプで直送していますので、蛇口から出た水を気にせずそのまま使っています。臭みもまったくなく、とても手軽です。でも水道水、本当に大丈夫?という方もおられると思います。

大阪市は2000年に高度浄水技術を取り入れて不快な味やにおいを完全に除去、残留する塩素も微量となり、モンドセレクションを受賞してPRのために販売までしてましたね。大阪市が示す水道水の試験は水道管で運んだ先のデータを示していますので、もし水が美味しくないとすると貯水槽に原因があるのかも知れません。どうしても気になる場合はしっかり定期清掃してもらうか、ペットボトルの水を買うとゴミ減量化の妨げとなるので蛇口に浄水器をつけることをおすすめします。

以前はお湯を沸かして冷ましてから職場に持参していたのですが、吉田園さんの水出し茶と出会ってからお湯も沸かしませんので無駄なエネルギーを使わなくてすんでいます

水出し茶に使うお茶の種類は何でもOKです。お好みでおつくりください。

ところで、釜炒り茶もおすすめです。美しい山吹色と上品な芳香と円やかな味のステキなお茶で、お客様にも出して差し上げたい一品です。茶葉は摘んだら酸化を防ぐために高温で茹でるそうですが、釜出し茶は高温で炒ります。そうすると、独特の色と芳香になるのだそう。茶葉も丸まった形をしています。この幻のお茶が今なら吉田園さんにあります。100gで980円(税込み)と決して高くありません。また、赤ちゃん向けの番茶もおすすめ。詳しくはネットで。

まちの日本茶専門店が、安くて新鮮で美味しいお茶を提供できるわけ

吉田園さんが炒るお茶は、宇治の山城の、路地ものの一番茶で、しかも炒るのに向いた美味しいお茶ができる茶葉という条件で探して買い付けておられます。そしてお店にある焙煎器を使って、お茶本来の香りを引き立てるように加減しながら炒りあげます。もちろん添加物は一切使用されていません。

香り高く新鮮な「炒りたて」を飲んでいただくのが一番なので、焙煎作業を開始するときはSNSでお知らせされています。ぜひフォローしてください。

https://ja-jp.facebook.com/pages/category/Food—Beverage-Company/%E3%81%8A%E8%8C%B6%E3%81%AE%E5%90%89%E7%94%B0%E5%9C%92-1584291125209288/

吉田さんが知る限り自家焙煎できる専門店が府内で5軒ほどに減ってしまったとのこと。焙煎の技術と原料茶の選定が難しいのだそう。

水出し茶はとってもリーズナブル、しかも地球に優しい?

お値段ですが、我が家が愛用する吉田園自家焙煎の「ほうじ茶」は200g入り税込650円。1回の水出しに5gくらいを使って1リットルのお茶をつくりします。500ミリのペットボトルに換算して80本分。つまり、1本分が8円です。これでは市販の100円のペットボトル茶を買う理由が見当たりません。

ところで、日本人一人当たり2日に1本の500mlのペットボトルを購入している換算になるそうです。たとえリサイクルに出したとしても排出するCO2は119g×178日で約21キロ!これをマイボトルにすれば10分の1になるとの試算があります(平成23年、環境省)。つまり19キロに減ります。この数字は、日本人一人当たりの排出量1840キロ(2020年、全国地球温暖化防止活動センター)の1%程度でしかありませんが、水出しをすればお湯を燃料分も削減されます。できることからコツコツと。

プレゼントに手ごろな、ステキなパッケージのお茶もおススメ

水出し茶の紹介ばかりしましたが、吉田園さんには多彩なお茶を展示されています。店内はディスプレイが楽しく、中でもおススメしたいのはギフトパック。少量から買いやすいパッケージのお茶で、パッケージデザインもおしゃれでお値段も手ごろ。これをいくつかセレクトして箱にいれてくれるので手土産にも手頃。

吉田園さんのこと

今の店主は3代目。夜学に通いながら京都の茶舗で奉公し、1919年に創業した実家を継がれました。毎年開催される全国茶審査競技技術大会で4位に入ったこともある、日本茶インストラクターです。

お店を訪れると時折スマートゲームが置かれています。吉田さんの手作りで、町内や商店街ほかいろんなお祭りに無償で貸し出して大人気。現在8台あるそうです。

楽しくて美味しいまちのお茶屋さんへ、行ってみよう!

●吉田園

営業時間 9:30am~18:30pm  日曜日定休(祝日は不定休) 

06-6622-3147 東住吉区南田辺1-5-14  南田辺商店街のアーケードを少し出たところ

HP http://yoshidaen.o.oo7.jp/  インスタグラム https://www.instagram.com/tea.yoshidaen/

【参考文献】

日本食品標準成分表2020(文部科学省科学学術審議会資源調査分科会

農林水産資源を活用した新需要創出プロジェクト

https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/new_tech_cultivar/2021/2021seika-19.html

一人当たりのCO2排出量(地球温暖化防止活動推進センター)

https://www.jccca.org/download/65505

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この記事を書いた人

地域に密着するスタイルでまちづくりのコンサルティングに従事。その経験を活かして大阪ミナミの戎橋筋商店街の事務局長としてエリアのプロモーションやリノベーションに取り組んでいます。一住民として地域活動では阿倍野区~東住吉区のbuylocal活動、町会活動(防災担当部長)、小学校での伝統野菜指導やまち歩きなどを行っています。2013年から大阪公立大学観光産業戦略研究所客員研究員。

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