南田辺のニモアルカモで、玄米スパイスカレーと新たな働き方と出会う

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nimo alcamo(ニモアルカモ)は、玄米ご飯とスパイスや出汁、野菜が醸し出す旨味と風味を楽しめるカレーのお店です。が、このお店にはもう一つの顔が・・・。なぜ、いろいろな人がなぜこのお店に集うのか、店主の古市さんに詳しくお話を伺いました。(金額はすべて税込表示、2023年3月1日現在です)

もくじ

玄米ご飯、お出汁と季節お野菜のスパイスカレー

カレーのメニューは3種類あって、そこから1種類でも、2〜3種を合い掛けしてお召し上がりいただけます。メニューは季節や月毎に変化していきます。たとえばこの冬のメニューでは・・・

A:牛蒡(ごぼう)の醤油鶏キーマ (2月には赤味噌と根菜キーマカレーに変更)
B:きのこと冬野菜のホワイトチキンカレー
C:豆と野菜のカレー(梅とトマトのスープカレー付き)

写真はAとBの合い掛けで、お値段は¥1,200です。

古市さんはカレーの作り方を、知人から学びました。その方のカレーはヴィーガンでしたが、古市さんは数年かけて現在の味へとつくりあげました。お肉も使いますがもちもちの「玄米ご飯」にこだわっているので、椎茸や昆布などで出汁をとった和風テイストがマッチし、お味を優しくしています。お子さんでも楽しめるスパイスカレーです。

カフェメニューやスイーツ

午後2時からはカフェタイムです。ニモアルカモでは週ごとにちがった香りのチャイを出しています。ホーリーバジルを煮出したチャイが一番人気だったそう。チャイは単品500円、セット350円。ドリンクは単品でもありますが、ランチと合わせてオーダーするとお得です。果実入りスパイスソーダはキウイをスパイスで漬けた一品です。単品550円、セット400円。

©nimo alcamo

写真はカルダモン焼酎のソーダ割です。筆者がカレーに合わせてオーダーしました。後口が爽やかに!

豆乳を固めてシロップをかけたのが台湾スイーツの豆花。単品は600円ですがランチと合わせてミニサイズが300円で楽しめます。

©nimo alcamo

周囲にトッピングされたスパイスを合わせていただく濃厚レアチーズケーキは650円。

©nimo alcamo

テイクアウト

カレーやチャイはテイクアウトできます。電話で予約しておけばあまり待たずに商品を受け取れます。

お席や店内の雰囲気

キッチンにむかうカウンター席が3、ガラス越しに通りを眺めるカウンター席が4、イージーチェアで向かい合うお席の、最大9席のこじんまりした店内。

古材を活用して手作りした空間は自然な雰囲気でホッとします。通りに面して大きなガラスの窓を設けているので自然光がほどよく入ってきます。

いろんな働き方、生き方と出会える

さて、ニモアルカモは美味しいカレーやチャイをいただいてホッと一息つける場所ですが、この場所では他にも体験できることがあります。

①カレーづくりを体験できる

初心者から上級までコースがあって、1回6人程のグループで3時間の講座を受けることができます(初心者コースでお一人5千円程。スパイスの魅力や調合もわかりやすく学べます。募集は不定期で行われているので、受けてみたい方は登録してリクエストしてみてはいかがでしょうか

https://www.street-academy.com/steachers/332239

©nimo alcamo

②自分が可能な時間でお店のお手伝いができる

事情があって定職についてないけど、カレーもチャイも好きだし、社会の中で活動していたいという方は相談してみてはいかがでしょうか?自分のできる範囲でお店を手伝えないかと。

③ニモアルカモがイベント出張にいくときのお手伝い

お店を手伝う以外にも仕事があります。イベントなどで臨時出店する時に手伝いに出向くことです。これは、新しい場所や人との出会い、経験を積めるというメリットがあります。

古市さんは就労支援のお仕事もされていて、お店を「社会との出会いの場」として活かすことを考えておられます。

何らかの事情で離職してしまい、フルに働く気持ちが回復していない人にとっては、社会とのつながりをもちながら、自分を見つめ直す時間が必要でしょう。また休みつつ自分のペースに合わせて社会活動に復帰していきたいところ。そんなことを考えたり、可能性を探ったり、新しいきっかけをつかみたい方のために次のような機会を用意されています。

④本格的に社会に戻るきっかけつかみたい方へ

ニモアルカモでは、間借りしてお店をやってみるプロジェクトへの参加者を不定期で募っています。古市さんや専門家のアドバイスを受けながら、お店の企画を参加者どうしでとりまとめて、実際に営業してみるというものです。期間限定でやり切って終了ですが、その過程でいろんな発見ができるかも。職業訓練してフルタイムの就職に臨む前に、いろんな生き方や価値観が世の中にはあることを知る機会はありがたいですね。

すでに2回開催されていて、昨年は7名が参加してカレー専門店(店舗名は「休息日のバター」)と台湾かき氷専門店(同じく「空白冰菓店」)を企画して実際に2ヶ月間週一回で営業されました。彫金づくりに挑むプログラムも実施されています。今年は5名がオリジナルのチャイづくりにチャレンジ。休職者の経験を活かして生み出されたチャイのテーマは「休むためのチャイ」。2月23日に実店舗で提供されました。

この間借りプロジェクトには全国から40名弱の応募がありました。受け入れの規模に限度があるので、やむなくお断りした方も。そこで古市さんは考えました。

古市さんの次なるチャレンジは、いつ来ていつ帰ってもいい職場

それは働き手の事情に合わせるお店の実験です。「職場に来たくても来れない事情の人が遠隔で接客ができる職場」「24時間いつ来ていつ帰ってもいい職場」をつくってみようというもの。アバターを通じたオンラインでの接客や講座、シフトを無くして働き方の自由度をどこまであげることができるかなど様々な可能性です。そのために必要なハード・ソフトも開発します。

北加賀屋で既存の建物をリノベーションして貸し出すプロジェクトがあることを知り、利用者の意向に応じてプランをつくる方式なので、コストを抑えて今回のビジョンにマッチしたお店をつくることができると考え、チャレンジを決断されました。

最低限必要な設備や内装施工費に充てる資金はクラウドファンディングで募りました。こちらのお店では間借りプロジェクトで考案されたチャイのレシピも活かされる予定です。

また、多様な人材を受け入れたい、サービス業をはじめ事業者がこの新しい働き方のモデルを見学できる場所としても活用しようと考えています。

ニモアルカモに関する最新の情報はこちらから https://linktr.ee/nimoalcamo

お店の基本情報

店名/nimo alcamo(ニモ アルカモ)
所在/大阪市東住吉区南田辺1丁目1-10

電話/050-5373-9397
営業時間/ランチ:11:30〜14:00(14:00L.O.)
カフェ:14:00〜17:30(17:00L.O.) 水木金休(営業日・時間は変動することがあります。必ずSNSで最新の情報をご確認ください)

アクセス/JR阪和線南田辺駅から約500m、地下鉄メトロ御堂筋線西田辺駅から約800m、谷町線田辺駅から約850m

駐車場/お店に駐車場はありません。お近くのパーキングをお使いください。

自転車/お店の南側の壁に沿って停めてください。

予約/11時30分〜12時00分入店までの時間のみ予約可。当日の予約はお電話でのみ。

支払い/現金、paypay、カード

お店の周辺には神社やお寺、商店街、路地の古本屋など、ホッとできる場所がたくさん。ぜひ散策してください。

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この記事を書いた人

地域に密着するスタイルでまちづくりのコンサルティングに従事。その経験を活かして大阪ミナミの戎橋筋商店街の事務局長としてエリアのプロモーションやリノベーションに取り組んでいます。一住民として地域活動では阿倍野区~東住吉区のbuylocal活動、町会活動(防災担当部長)、小学校での伝統野菜指導やまち歩きなどを行っています。2013年から2022年まで大阪公立大学観光産業戦略研究所客員研究員。

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