25年間にわたる地域の取り組みを記録する本です
汚い、怖いと言われたミナミは、なぜ世界的な観光地へとよみがえったのか。
そこには、商人、市民、企業、行政が手を携え、環境浄化と活性化を両輪に、粘り強く挑み続けた、四半世紀に及ぶ実践がありました。
防犯、用途規制、放置自転車対策、水辺再生、御堂筋、なんば広場、コロナ対策・・・多岐にわたる取り組みの歩みを、著者自らの経験と関係者への聞き取りをもとに描いた記録です。それは試行錯誤と社会実験を積み重ねてきた歴史であり、その挑戦はいまもなお続いています。
ミナミ再生の舞台裏には、地域の方々の無数の知恵と汗、そして「この街を何とかしたい」という強い思いがありました。
ミナミに関わった人、これから関わる人、ミナミを愛するすべての人へ。そして、同じ悩みを抱える日本各地の繁華街の方へ。この街の再生の物語を語り継ぐための一冊を、ぜひお読みください。

本の目次と概要をご紹介します
本書は、都市計画の専門的な立場と、商店街事務局の現場の視点の双方から論じるものです。専門的な記述もありますが、基本は記録本ですので一本の方もお読みいただけます。
0章から第3章までは橋爪紳也の監修のもとに山本英夫が主に執筆し、第4章は橋爪が担当しました。
序論として「ミナミの歴史とまちづくりの始まり」について述べたあと、「荒れた繁華街の安全安心を取り戻す」「環境浄化から活性化へ」「非常事態(災厄)からの復興」の三つのテーマを掲げて章立てを行い、関連するトピックを論じる構成としました。以下、目次と概要です。
0.ミナミの歴史とまちづくりの始まり
ミナミは、道頓堀川開削後に芝居町や花街が形成され、近代以降は繁華街として発展してきました。近年は風俗化や空洞化に直面しています。
ミナミのルーツと、まちぐるみ再生が始まるまでの経緯を紹介するプロローグ編です。
1.荒れた繁華街の安全安心を取り戻す
1-1.治安悪化から始まったミナミ再生の取り組み
2000年代初頭、犯罪増加や違法看板、客引きの横行により「怖い、汚い街」とレッテルを貼られたミナミ。
このままではいけないと、現場レベルでの情報共有から始まった「ミナミパワー会議」が果たした役割を振り返ります。
1-2.持続可能な取り組みへ(ミナミ歓楽街環境浄化推進協議会とは)
無料案内所の急増などにより街の秩序が揺らぐ中、一人の商人が立ち上がります。
個々の連携はやがて地域・行政・警察のトップが参加する、行動する協議体へと発展していきました。
1-3.地元発意で進んだ用途規制
環境浄化の一環として、出店段階でのコントロールを実現すべく、商店街主導の取り組みが進みました。
地区計画、景観協定、建築協定が、世界的繁華街の中で繋がるように整備されていきました。
1-4.放置自転車対策からウォーカブルなまちへ
放置自転車があふれるミナミの抜本的な改善に向けた取り組みは、二段階に及びます。
様々なセクターが協働し、調査・実行・効果測定を重ねながら、ウォーカブルなミナミへと展開していく過程を紹介します。

2.環境浄化から活性化へ
2-1.道頓堀川の水辺から始まった都市再生
水の都大阪の再生は道頓堀から――。
その思いで始まった行政による河川再生事業と、地元による規制緩和を突破した水辺活用の数々の試みを、現場目線でレポートします。
2-2.御堂筋チャレンジを生んだ商人たちの挑戦
大阪のシンボルストリート御堂筋の空間再編事業は、ミナミから始まりました。
4人の有志によるチャレンジと、官民による協議の仕組み、社会実験の積み重ねを経て、今日の御堂筋の姿が形づくられました。
2-3.商人発意によるなんば広場改造計画
旧態とした難波駅前広場の再生は、商店街の一枚のパースから動き出しました。
国内最大規模の道路空間再編と「ほこみち」区域の創出に至る、構想から実現までのプロセスを紹介します。

3.非常事態(災厄)からの復興
3-1.平和を祈る市民の思いを刻む、なんば広場の二つの像
なんば広場に設置されている二つの女神像。
都市美を志した画家らの思いと、平和を祈願した市民の思いが込められたこの像には、知られざる物語がありました。
3-2.大阪人が守った法善寺横丁
突然の火災に見舞われた法善寺横丁。
不可能とも思えた横丁文化の再建はどのように実現したのか。現場での動きを紹介します。
3-3.新型コロナウイルスを乗り越えて
感染拡大により来街者が激減し、営業自粛と対策が求められた繁華街。
危機的な日々の中、コロナによって分断されていた商人と行政が連携し、安全対策と営業の両立を模索する取り組みが進められました。
4.ミナミ再生の次なる課題と展望
課題解決と価値創造を繰り返しながら進んできたミナミの都市再生。
今後の都心機能の変化を見据え、新たな都市像を模索する必要があります。次の段階の課題と展望を示した最終章です。
著者と発刊元について
●発行 遊文舎より5月20日に発刊、A5サイズ約180頁、初版1000部、定価1500円(5冊以上1400円)
●著者 橋爪紳也(執筆・監修)、山本英夫(執筆・編集)
橋爪紳也/大阪市中央区(旧南区)生まれ、京都大学工学部建築学科卒業、大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士。大阪公立大学研究推進機構特任教授、大阪アーバンデザイン&マネジメントセンター所長、ミナミまち育てネットワーク顧問。大阪府と大阪市の特別顧問として、御堂筋の空間再編や水都再生、光のまちづくりを推進。大阪・関西万博の誘致に構想段階から携わる。『倶楽部と日本人 人が集まる空間の文化史』(学芸出版社、1988)他、著書は150 冊を越える。
山本英夫/堺市生まれ、大阪市立大学生活科学部卒業後COM計画研究所入所、2008年戎橋筋商店街振興組合事務局に就任、2012年事務局長、現在はプロモーション担当事務局。神戸市新開地周辺地区のまちづくりにも38年間携わる。大阪公立大学都市科学・防災センター客員研究員(ミナミの回遊性創造研究)、まちのコト研究所主宰、『ミナミミラクル商店街』(ブレーンセンター、編集、1996)他。
購入方法について
本書は、地域の実践を後世に残すことを目的として自主的に刊行するものです。皆様のご購読が刊行と普及の支えとなります。ISBN(国際標準図書番号)を付した書籍として全国の書店でも取り次げるようにしておりますが、直接販売にご協力ください(下記に応募フォームがございます)。
著者側窓口である山本英夫(まちのコト研究所)が、申込受付・発送・代金受領・領収書発行まで対応しますので、下記のフォームからお申込みください。
価格は送料込み、5冊以上は1冊1,400円です。お支払いは銀行振込、振込手数料はご負担ください。適格請求書発行事業者ではないため、インボイスの発行には対応しておりませんのでご了承ください。
◆団体の場合
5冊以上購入は1400円です。必要部数をお知らせくだされば5月20日以降にお持ちします。
◆個人の場合
2冊までクリックポスト、5冊以上(1冊1400円)レターパックでお届けします(送料は当方負担)
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●問合 山本英夫 ebisu.yamamoto@gmail.com 090-3865-8810
